1.飲用水1日一人3リットルの備蓄
啓発メッセージで言うところの「水1日1人3リットル」は、飲用水のこと。
体重60キロの成人で尿や便、不感蒸泄(発汗を除く皮膚からの蒸発)
呼気から約3リットル排出。
給水が始まる(期待3日目)までは、それまでに備蓄していた水でまかなう。
市販のペットボトル水を主とし、ポリタンクに貯めた水を従とする。
ペットボトルの水は開封後1日で使い切る。
ポリタンクの水は貯めた日から3日(夏)~5日以内(冬)まで。
2.炊事用水の備蓄
炊事用とは、調理だけでなく衛生を保つための洗いも含めて考える。
飲用水と同じく、給水が始まる(期待3日目)までは、備蓄していた水でまかなう。
煮沸を前提に、ポリタンクに貯めた水を主とし、市販のペットボトル水を従とする。
ポリタンクの水は貯めた日から一週間以内で使い切る。
3.保管・節水の工夫
<保管>
取り回し:ローリングストック(1日ごとに)
女性・子供も運べる500ミリリットル、2リットル、5リットルタンクで。
”家族”の一日分を考慮する。
状態:水道水は殺菌剤の塩素成分消滅を極力防ぐため常温・暗所に置く。
汲み置き水道水は煮沸して飲用。(生水飲用は夏3日~冬5日程度まで)
<節水>
調理:無水鍋、注水戻し食品、レトルト(調理済み)食品
洗い:フリーズドライ野菜、ポリ袋クッキング
食器をラップフィルムで被覆、汚れを紙で拭う
スプレーガンで洗浄水噴霧・紙で拭き取り
その他:清浄洗い水→汚れ洗い水への使いまわし
4.非常対応
<保存期限の過ぎた貯水の利用>
飲用・炊事用に利用する場合は煮沸する。
安全のために浄水器を通す。(病原因子となる細菌を除去)
5.廃水処理
下水道に流さない。(下水道は原則使用禁止、利用再開のアナウンスを待つ)
尿・便:固形化して焼却ごみ回収再開まで保管
汚水:汚染を最少化した廃水(家庭内の拭き水程度)は庭に堀た穴に捨てる、または
好ましくはないが雨水溝に流す(よい知恵なし)
油や洗剤の混じった廃水はビニール袋を二重三重にして密封保管し、
下水道の再開を待つ。